APMC国内委員会
委員長 挨拶
APMC (Asia-Pacific Microwave Conference) は、マイクロ波分野を代表する世界三大国際会議の一つであり、1986年のインド開催を起点に、アジア・パシフィック地域で発展してきました。日本では1990年から4年ごとに開催されており、これは日本が有する高い技術力と国際的な信頼の証でもあります。近年はBeyond 5G/6G、先端センシング、ワイヤレス電力伝送 (WPT) など、次世代を切り開く技術について国内外の研究者が議論を深める重要な舞台となっています。
APMC国内委員会は、この国際会議の国内窓口として、開催準備と運営を担い、我が国の研究成果を世界へ発信するとともに、得られた知見を広く国内へ還元する役割を果たしてきました。直近のAPMCとしては、2024年にインドネシア・バリ島で開催され、約500件の論文投稿、500名を超える参加者を集め盛況裡に終了しました。2025年は12月に韓国・済州島にて開催が予定されています。
また、当委員会は1991年より、APMCが日本で開催されない年にはMWE (Microwave Workshops & Exhibition) を主催し、展示会 (マイクロウェーブ展) と併せて産官学連携を力強く推進してきました。基礎講座から最新技術まで幅広い企画を提供するMWEは、我が国最大規模のマイクロ波関連イベントとして発展し、2014年以降は毎年開催され、国内外から5000名以上が参加する一大イベントになっています。
2025年のMWEは「未来を創るマイクロ波技術の基礎から最前線」を基調コンセプトに横浜で開催予定です。産学官の交流促進、若手人材の育成、国際的プレゼンスの強化をさらに進め、我が国が世界のマイクロ波技術をリードし続けるための活動を一層推進してまいります。
APMC国内委員会として、今後もマイクロ波技術の持続的発展、社会への貢献、そして若手技術者の育成に国内外のコミュニティと連携して努めてまいります。
APMC 国内委員会
委員長 河合 正 (兵庫県立大学)

