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MWE 2012 基礎講座データ集
基礎講座 01
無線通信で使われるディジタル信号処理技術 −RFサンプリング技術の基礎−
Digital Signal Processing Technologies for Wireless Systems -Fundamentals of RF Sampling Technologies-オーガナイザ : 川島 宗也 (NTT) 座長 : 中津川 征士 (NTT)
半導体の高速化に伴い、これまで出来なかった信号処理をディジタルで行うことが可能となった。そのひとつにRFサンプリングがあり、周波数変換を行うRF部やIF部を持たない受信機を実現する技術として注目されている。
本基礎講座では、ダイレクトサンプリングミキサを用いRF無線信号(連続時間系)を受信フロントエンドで直ちに離散時間系信号に変換し、離散時間領域での処理で、レート変換、フィルタリング、周波数変換を実現する離散時間受信技術について、その原理を実現例と併せ説明する。
次に、ナイキストサンプリングより低い周波数でアンダーサンプリングを行い、ディジタル信号処理により直交成分を復調するRF直交アンダーサンプリング技術について説明する。
- 1ダイレクトサンプリングミキサを用いた離散時間受信技術
- Discrete-Time RF Signal Processing Using Direct Sampling Mixers
荒木 純道 (東工大)
森下 陽平 (パナソニック)
略歴:
1971年 埼玉大学 工学学士
1973年 東京工業大学 電子物理工学修士
1978年 電子物理工学 博士
1973〜75年 東京工業大学助手
1978〜85年 東京工業大学助手
1979〜80年 テキサス州立大学研究員
1985〜95年 埼玉大学助教授
1993〜94年 イリノイ州立大学客員教授
1995年より 東京工業大学教授
マイクロ波回路、電磁界解析、回路網理論、符号理論、暗号理論、無線通信などの研究に従事
電子情報通信学会フェロー
情報処理学会会員、電気学会会員など
委員など:
現在エレクトロニクスソサエティ会長
IEEE MTT-S、Japan Chapter Chair、APMC 国内委員長など歴任
表彰:
1978年 電子情報通信学会学術奨励賞
1994年 電気通信普及財団テレコムシステム技術賞
1998年 電気通信普及財団テレコムシステム技術賞
2004年 電子情報通信学会論文賞
2006年 電気通信普及財団テレコムシステム技術賞
著書:
1982年 「電磁気学演習T (内藤喜之、荒木純道)」 (昭晃堂)
1987年 「光・電波伝送入門 (F.R.コナー著 荒木純道他訳)」 (森北出版)
1999年 「ディジタルコミュニケーション (プロアキス著 荒木純道他訳)」 (科学技術出版)
2002年 「ソフトウェア無線の基礎と応用 (荒木純道(企画・監修))」 (サイペック)
2009年 「ミリ波技術の基礎 (荒木純道他)」 (電気学会)
2010年 「通信伝送工学 (荒木純道、伊東利哉)」 (培風館) 他
- 2RF直交アンダーサンプリング技術
- RF Quadrature Under-Sampling Technique
村口 正弘 (理科大)
略歴:
1983年 東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了、工学博士
1983〜2005年 日本電信電話株式会社(NTT) 勤務
1995〜1999年 ワイヤレスシステム研究所 無線方式研究部 超高周波回路研究グループリーダ
1999〜2002年 NTTエレクトロニクス株式会社(出向) 超高速エレクトロニクス事業本部 営業部長
2002〜2005年 フォトニクス研究所 テラビットデバイス研究部 部長
2005年より 東京理科大学工学部電気工学科教授
委員など:
電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ副会長、大会委員長、国際委員、APMC国内委員会委員長、
MWE2008実行委員長、APMC2010 TPC委員長などを歴任。
表彰:
1994年 市村学術賞(功績賞) 受賞
著書:
1997年 「モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)」 (電子情報通信学会)
1998年 「Broadband Wireless Communications」 (Springer-Verlag London Limited)
1998年 「Trends in RF Devices for Wireless Application」 (IEEE Press)
2003年 「次世代超高速光通信技術」 (技術情報協会)
基礎講座 02
マイクロ波トランジスタの基礎
Fundamentals of Microwave Transistorsオーガナイザ : 佐藤 優 (富士通研) 座長 : 常信 和清 (富士通研)
マイクロ波応用へもシリコンCMOSが使われるようになっているが、この分野ではトランジスタレベルで低雑音、高出力など用途に応じたデバイスが必要で、その結果いろいろな種類のデバイスが存在する。また、材料面でも、Si-Ge、Si on sapphire(SOS)、GaAs系、InP系、GaN系の各種化合物半導体など様々な半導体が使われている。
これらのデバイスや材料の理解に必要なヘテロ構造、半絶縁性基板などの解説を含め、各種マイクロ波トランジスタの動作原理、基礎特性、問題点について解説する。
- マイクロ波トランジスタの基礎
- Fundamentals of Microwave Transistors
大野 泰夫 (徳島大)
略歴:
1970年4月 東京大学教養学部基礎科学科卒業
1970年5月 日本電気株式会社入社
中央研究所、マイクロエレクトロニクス研究所、光無線デバイス研究所、等、勤務。
2001年2月 徳島大学工学部電気電子工学科(現ソシオテクノサイエンス研究部)教授、現在に至る。
委員など:
応用物理学会、電子情報通信学会、IEEE 会員、URSI-C委員
1996〜1998年 電子情報通信学会 電子デバイス研究専門委員会 委員長
基礎講座 03
無線機器設計の基礎
Basic Course in Design of Wireless Systemオーガナイザ / 座長 : 田中 聡 (村田製作所)
無線応用の送受信機にはさまざまな用途・仕様があるが、少ない消費電力で、信号を劣化させることなく伝送し、かつ妨害信号の発生、影響を抑えることが重要であることは共通する。これらの基本要求を満足させる無線機の設計には多くのトレードオフも存在し設計者が苦労するのもこの点にある。
本基礎講座では携帯電話を主な例題として、RF送信機、RF受信機の全般にわたる設計の基礎・注意点などの概要を紹介する。
- 1RF送信機設計の基礎
- Basic Course in RF Transmitter Design
田中 聡 (村田製作所)
略歴:
1983年 早稲田大学理工学部電気工学科卒
1985年 早稲田大学理工学研究科電気工学専攻博士課程前期終了
(株)日立製作所中央研究所
1995〜1996年 カリフォルニア大学ロサンゼルス校客員研究員
1996年 (株)日立製作所中央研究所 主任研究員
2006〜2010年 (株)ルネサステクノロジ 主任技師
2010〜2012年 (株)ルネサスエレクトロニクス 担当部長
2012年より (株)村田製作所 課長
民生用アナログ・デジタル混載LSI、ページャ用RFIC、低消費電力論理回路、RFICタグ、携帯電話用RFIC、
携帯電話用電力増幅器の開発に従事
委員など:
IEEE会員、電子情報通信学会会員
2003〜2005年 IEEE BCTM Program Committee
2005〜2010年 IEEE ISSCC Program Committee
2009〜2012年 IEEE ASSCC RF Sub Committee Chair
2010〜2011年 電子情報通信学会 回路とシステム研究会幹事
2012年 電子情報通信学 第25回回路とシステムワークショップ実行委員長 他
表彰:
2000年 R&D100 for the Development of HD155121F and HD155131F
2007年 IEEE ISSCC Best Evening Panel Award
著書:
2009年 「アナログCMOS集積回路の設計 −演習編ー」共著 (丸善)
- 2RF受信機設計の基礎
- Basic Course in RF Receiver Design
伊東 健治 (金沢工大)
略歴:
1983年 同志社大・工・電子工学科卒
1997年 東北大学工学研究科・電子工学専攻・後期博士課程修了 博士(工学)
1983〜2009年 三菱電機株式会社。 同社情報技術研究所、モバイルターミナル製作所に
所属し、衛星通信地球局・衛星搭載中継器・レーダ装置などに用いられるマイクロ波・
ミリ波送受信機の研究・開発、携帯電話機の開発に従事。
同社モバイルターミナル製作所・ハードウェア技術部長他を務める。
2009年〜現在 金沢工業大学教授。 マイクロ波回路の研究に従事
委員など:
2002年〜現在 IEEE MTT-S IMS の Technical Program Review Committee
2004〜2007年 IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques の Associate Editor
2006〜2008、2010、2012年〜現在 IEEE MTT-S の Elected ADCOM Member
2007〜2008年 IEEE MTT-S Kansai-Chapter設立、Vice-Chair
2008〜2011年 日本学術会議URSI-C小委員会 委員長
2009〜2011年 Thailand Japan MicroWave の Vice-Chair
2010年〜現在 IEEE MTT-S Nagoya-Chapter設立、Vice-Chair
IEEE Senior Member
表彰:
2000、2005年 関東地方発明表彰発明奨励賞
2005年 第50回オーム技術賞
2008年 近畿地方発明表彰発明奨励賞
著書:
「モバイル通信の無線回路技術」共著 (電子情報通信学会)
基礎講座 04
続・無線通信方式の基礎
Fundamentals of Wireless Communication Systems Part IIオーガナイザ / 座長 : 川島 宗也 (NTT)
本講座は、MWE 2009 基礎講座「無線通信技術の基礎」の続編である。
製品への導入が始まったIEEE802.11acなどの新たな無線システムの装置開発にはそのシステムで使われる技術の理解が必要となる。
本年は前後2部構成とし、前半は11acを始めとする無線システムで使用される通信技術について説明する。
後半はFacebookを活用し、事前に募集した質問について、対話形式で久保田先生に解説頂く。
- 続・無線通信方式の基礎
- Fundamentals of Wireless Communication Systems Part II
久保田 周治 (芝浦工大)
略歴:
1980年 電気通信大学・電気通信学部卒
日本電信電話公社(現NTT)入社
1991年 カリフォルニア大デービス校客員研究員
2004年 NTTアクセスサービスシステム研究所プロジェクトマネージャ
2006年 NTT未来ねっと研究所ワイヤレスシステムイノベーション研究部長
2008年 芝浦工業大学 工学部通信工学科 教授 (現職)
委員など:
1996年 電波産業会(ARIB)FPLMTS技術開発部会WG4(マルチモードオペレーション)副議長
2000〜02年 電子情報通信学会通信ソサイエテイ庶務幹事
2004〜06年 総務省情報通信審議会ITU−R SG3(電波伝搬)専門委員
2004〜08年 総務省情報通信審議会ITU−R SG1/6(スペクトラム管理/放送)専門委員
2006〜08年 電子情報通信学会通信ソサイエテイ東京支部庶務幹事
総務省情報通信審議会ITU−R SG8(移動業務)専門委員
2007〜08年 ARIB 高度無線通信研究委員会IMT-2000/IMT-ADVANCED部会委員 他
表彰:
1990年 電子情報通信学会篠原記念学術奨励賞
1992年 NTT社長表彰
1996年 電子通信学会論文賞
2002年 横須賀リサーチパーク研究推進協議会YRPアワード
2005年 電子情報通信学会通信ソサイエテイ活動功労賞
2009年 電子情報通信学会フェロー
2011年 電子情報通信学会論文賞
著書:
2006年 「改訂版ワイヤレス・ブロードバンド教科書Vol.2 高速IPワイヤレス編 (第1章)」 (インプレスR&D)
2007年 「無線通信技術大全 (第5章、第9章)」 (リックテレコム社)
2008年 「改訂三版802.11高速無線LAN教科書」 (インプレスR&D)
「OFDM/OFDMA教科書 (第1章、第2章、第5章、第6章)」 (インプレスR&D)
「改訂三版ワイヤレス・ブロードバンド教科書Vol.2高速IPワイヤレス編 (第1章,第2章(部分))」 (インプレスR&D)
2009年 「3G Evolutionのすべて LTEモバイルブロード方式技術 (第16章)」(丸善)
2012年 「シミュレーション辞典,"誤り訂正",日本シミュレーション学会編」(コロナ社) 他