APMC国内委員会
委員長 挨拶
2019年4月にAPMC (Asia Pacific Microwave Conference) 国内委員会の委員長を拝命いたしました宮崎守泰です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
APMCは、マイクロ波技術に関する最新の研究開発成果を発表・討論する国際会議であり、アジア太平洋地区の各国が受け継ぐ形で毎年開催され、
北米地区で開催される "IEEE MTT-S International Microwave Symposium" や 欧州開催の "European Microwave Week" とともに、
当該分野において3極を成す世界規模のマイクロ波会議の一つとして世界各国から多数の技術者や研究者の参加を得ています。
第1回のAPMCは1986年にインドで開催され、その後の1990年に第3回として初めて日本(東京)で開催されました。
それ以降、中国、オーストラリア、韓国、香港など数多くのアジア諸国で毎年開催されるようになり、日本でも4年に1度の周期で継続的に開催されています。
APMC国内委員会は、この4年毎のAPMC日本開催を支え続けることを目的に、電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティの委員会として設立されました。
本委員会はAPMCの日本開催を直接的に支えることは元より、日本でAPMCが開催されない3年間もマイクロ波技術の発展と啓蒙を継続して次の開催に備えるため、
マイクロ波技術のワークショップとマイクロ波関連企業の展示会等を併設したMWE (Microwave Workshops & Exhibition) を毎年主催するなどの活動を推進しています。
ワークショップではマイクロ波技術の基礎や最新の研究開発成果を紹介し、展示会ではマイクロ波関連企業による最新製品の紹介に加えて大学研究室による研究成果の展示などを行っています。
加えて、マイクロ波の応用技術や関連システム技術に関する講演や展示も実施しています。
2018年のAPMCは日本開催となり、石崎俊雄 (龍谷大学) 実行委員長の下、11月6日(火)〜9日(金)の4日間にわたり京都で開催され、成功裏に終了しました。
そして、日本での次回APMCは2022年に東京で開催されることが決まっており、古神義則 (宇都宮大学) 実行委員長を中心に準備が着々と進展しています。
加えて、2026年には福岡での開催が予定されていることを申し添えます。
一方、2018年のMWE は、丸橋建一 (日本電気) 実行委員長の下、11月28日(水)〜30日(金)の期間に「パシフィコ横浜」で開催され、参加者数が6千人に迫る盛況振りでした。
そして2019年のMWE は、河合 正 (兵庫県立大学) 実行委員長を中心に、11月27日(水)〜29日(金)の会期に向けて
「IoT社会の未来を築くマイクロ波テクノロジー:Microwave Technologies Enabling the Future of IoT Society」を基調コンセプトとして着々と開催準備中です。
APMC国内委員会はこうしたAPMCおよびMWEの開催準備や運営、またマイクロ波技術者の育成を長期的視点に立って執行していく組織です。
なお、アジア太平洋地区各国のAPMC開催に際しては、会議準備運営の仕組みや論文査読作業などのサポートも国際運営委員会を通じて積極的に行っています。
さらに、本委員会活動は全て、マイクロ波技術を深く愛し、その進展を願って止まない人々のボランティア活動によって支えられていることをお伝えしておきたいと思います。
マイクロ波技術が、センシング・通信・測位など発展を続ける技術領域に深く関わり、安心・安全・快適なユビキタス社会、高度情報通信化社会を支える基幹技術であることは言をまたないところです。
デバイス技術から回路技術、システム技術までさまざまなレベルでのマイクロ波技術の継続的発展と新たな展開・発掘に向け、我々APMC国内委員会はこれからも積極的に貢献してまいります。
APMC 国内委員会
委員長 宮崎 守泰 (三菱電機)