Microwave Workshop & Exhibition:Nov.28-30,2012 in Pacifico Yokohama,JAPAN

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MWE 2011 基礎講座データ集

基礎講座 01

改めて学び直す現場指向のマイクロ波伝送理論と基本回路設計
- 自由自在のスミスチャートとS行列 -
Anew-learning Microwave Guided Theory and Basic Circuit Design for Young Engineers in Industrial Battlefields
- Using the Smith-chart and S-matrix Efficiently -
黒木 太司 (呉工業高等専門学校)
思うにマイクロ波の講義は難解で、諸現象の物理的イメージすら湧かずじまいでした。本講座では、浅学非才たる講師が「高校レベルの学力で如何にマイクロ波伝送理論の本質をマスターするか」を試行錯誤した学生時代の経験をもとに、学び直したいみなさんの目線に立った講義を行いたいと思います。
なお当日はスミスチャートとS行列を駆使した基本的な伝送回路設計の演習を行いますので、物差しとコンパスをご持参下さい。
 
 

略歴:
昭和55年 呉高専卒、九州工大編入
昭和62年 東北大大学院了
         同大通研入所
平成07年 呉高専配置換、現在に至る
         同校教授、これまで副校長や協働研究センター長などを兼務。電磁波工学の研究に従事。

委員など:
APMC'2006、MWE'2007〜2009展示委員会委員長拝命、現在電子情報通信学会マイクロ波研究専門委員会副委員長、電気学会革新的電磁波利用技術とその応用展開専門委員会委員長を仰せつかる。課外では柔道連盟理事・全柔連審判員として文武両面から地域青少年の健全育成に微力ながら努める。

基礎講座 02

マイクロ波フィルタ設計の基礎と実践
Fundamentals and Practice of the Design of Microwave Filters
馬 哲旺 (埼玉大)
本基礎講座では、まずフィルタの集中定数回路から、インバータを利用したフィルタの等価回路、および汎用性のより高い結合係数や外部Q値を用いたフィルタの等価回路まで順次解説する。
次に、各種の設計例を用いて、等価回路に基づいた設計手法を述べる。回路パラメータと共振器やフィルタの構造との対応関係、回路シミュレータおよび電磁界シミュレータの活用による設計効率的向上等の重要事項も解説する。
最後に、最近の研究動向の中から、フィルタの小型化設計や広帯域化設計等について紹介する。
 

略歴:
平成07年 電通大大学院博士後期課程了
平成08年 同大助手
平成09年 同大助教授
平成10年 埼玉大助教授
平成21年 同教授、現在に至る
         工博。計算電磁気学、マイクロ波・ミリ波フィルタ、誘電体材料測定、高温超電導体フィルタ等の研究に従事。
 
委員など:
電子情報通信学会シニア会員、IEEE会員

基礎講座 03

高周波回路計測技術 - ベクトルネットワークアナライザ等の測定原理と測定の信頼性 -
High Frequency Measurement Techniques
- Principal Theory and Confidence of Measurements in Vector Network Analyzers etc. -
矢加部 利幸 (電気通信大学)、堀部 雅弘 (産業技術総合研究所)
回路・部品やアンテナ等の評価にはベクトルネットワークアナライザ(VNA)やスペクトラムアナライザ(SA)が用いられる。近年、無線通信の大容量・広帯域化の研究開発に伴い、デバイス評価もマイクロ波からミリ波、さらにはサブミリ波領域が対象となりつつある。
本講座では、SAやVNAの基礎的な測定原理とその違いを解説し、ミリ波・サブミリ波領域にも有効な6ポート型VNAについて紹介する。

矢加部 利幸
略歴:
1980年 都立大・電気卒
1982年 同大学院修士課程了
1996年 東北大大学院博士課程了
その間,神奈川県工業試験所技師、電通大短大助手、電通大助手、講師、助教授を経て、
同大学大学院情報・通信工学専攻准教授
高周波計測と応用に関する研究に従事
 
委員など:
IEEE、電気学会会員

堀部 雅弘
略歴:
2001年 名古屋大学大学院工学研究科量子工学博士後期課程修了
       (株)富士通研究所入所
       超電導工学研究所出向
2003年 (株)富士通研究所復帰。カーボンナノエレクトロニクス研究に従事
2004年 独立行政法人 産業技術総合研究所入所。高周波計量標準と測定技術の研究開発に従事
2010年 同所 主任研究員
2011年 同所 イノベーション推進本部イノベーション企画部 企画主幹
      現在に至る
 
委員など:
IEEE MTT-11 Technical Committee: Microwave Measurements、電気学会「ミリ波信号処理の技術と科学」調査専門委員会」(2008-2011)、76th, 77th ARFTG Technical Program Committee、ISO/IEC 17025審査員

基礎講座 04

マイクロ波増幅器の基礎
Fundamentals of Microwave Amplifiers
高山洋一郎 (電通大)
本講座は、マイクロ波増幅器の開発や設計に従事して間もない初心者や若手技術者向けにマイクロ波増幅器の基礎について解説する。
講座では、マイクロ波増幅回路の最も基礎であるインピーダンス整合の考え方、インピーダンス整合回路の構成法、電力増幅器の大信号動作およびトランジスタの非線形によるひずみ発生のメカニズム及びその特性について取り上げる。
 
 

略歴:
昭和42年 大阪大学大学院工学研究科修士課程修了
昭和42年 日本電気(株)入社・中央研究所配属
平成18年 姫路工業大学工学部(現・兵庫県立大学)教授
現在、電気通信大学AWCC客員教授・(兼)産学官連携研究員マイクロ波半導体デバイス及びその応用回路の研究・開発に従事

委員など:
信学会フェロー、工学博士
表彰:
1983年 1983 IEEE MTT-S Microwave Prize

基礎講座 05  "高周波発振器の基礎"

共振回路のQファクタ
Quality Factor for Resonant Circuits
大平 孝 (豊橋技科大)
単一LCR直列回路のQファクタがωL/Rであることは電気回路の教科書ですぐにみつかる。これが実際の高周波共振回路となるとLやCが複数含まれることがありQファクタ公式がみつからない。さらに、これに分布定数が含まれるとプロのエンジニアであっても回路シミュレータに頼ってしまうのが現状だろう。複雑なトポロジをもつ回路の共振Qファクタを簡単に求める方法はないものだろうか?
この講座では、与えられた回路図から紙と鉛筆だけでその共振周波数ならびにQファクタを求める技を述べる。参加者は単に説明を聞くだけでなく、教室のホワイトボードや各自のノートで具体的な演習課題に挑戦することで確実な理解定着を目指す。

略歴:
1983年 阪大博士課程修了NTTにて衛星搭載GaAsMMICトランスポンダの設計を担当
      NTTにて衛星搭載GaAsMMICトランスポンダの設計を担当
1999年より ATRにてエスパアンテナの研究に従事
現在 豊橋技科大・教授

委員など:
電気学会ミリ波調査専門委員長、電子情報通信学会マイクロ波研究専門委員長、 URSI Commission Chair、 IEEE MTT-S Kansai Chapter Founder、 IEEE MTT-S Nagoya Chapter Founder、 工博、 IEEE Fellow
表彰:
1986年 電子通信学会篠原記念学術奨励賞
1998年 APMC Japan Microwave Prize
2004年 電子情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ賞
共著:
「モノリシックマイクロ波集積回路」

 
マイクロ波発振器設計の基礎 - 発振器のQファクタ中心に -
Design Method of Oscillators - Focus on Oscillator's Q Factor -
伊東 健治、森正 朝也 (金沢工業大学)、大平 孝 (豊橋技科大)
発振器の位相雑音に関し、Leesonの式がよく知られている。これまでLeesonの式における発振器のQファクタQoscと共振器のQファクタとの関係は解析されていなかった。近年、大平により発振器の回路網からLeesonの式におけるQoscを与える解析法が報告された。
本講演では同軸共振器装荷FET発振器を例にとり、大平の解析法により定式化したQoscを示す。さらにQoscと同軸共振器のQとの関係式を示し、ある条件下ではこれらが比例関係にあることを明らかにする。これは、高Qの共振器を装荷した発振器において経験的に知られているふるまいを、解析的に裏付けたことを意味する。
さらに発振器の試作を行い、Qoscの解析結果に対する発振器の位相雑音の測定値がよく一致していることを示し、以上述べた回路解析の有効性を明らかにする。

略歴:
昭和58年 同志社大・工・電子卒
         三菱電機(株)入社
         以来、マイクロ波・ミリ波送受信機、ミクサ、発振器、さらに携帯電話の研究開発に従事
平成09年 東北大工学研究科 電子工学専攻 後期博士課程修了 博士(工学)
平成21年 金沢工大・工・教授

委員など:
IEEE Trans. on MTT associate editor、IEEE MTT-S Elected ADCOM memberなど
表彰:
平成14年 オーム技術賞

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